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ドキュメント作成の心得

作成日時:2025-07-24
更新日時:2025-07-24

1. 基本姿勢・心構え

1.1. 目的の理解

資料作成は、精緻な情報提供そのものではなく、読み手の「意思決定を促す」ための材料提供が目的だと理解する。

1.2. 論理的思考

資料の目的やゴールに対し、内容が論理的に整合しているかを常に意識する。

1.3. 読者への配慮

読み手の知識レベルを想定し、相手が知らないであろう専門用語や内部用語を多用しない。

1.4. 作業の独立性

他の人が作業を引き継ぎやすいように、「手離れの良さ」を意識して資料を作成する。

1.5. 品質と時間配分

1.6. 指摘の吸収

一度受けた指摘を繰り返さない。

2. コミュニケーション

2.1. 仮説思考

「どうしたらいいですか?」と丸投げで質問せず、必ず「自分はこう考えるが、どうか」という仮説を持って相談する。

2.2. 提案型の指摘

他者の資料をレビューする際は、問題点の指摘だけでなく、必ず修正案もセットで提示する。

2.3. 認識の言語化

「わかりました」で済ませず、「〇〇という理解で合っていますか?」と自分の言葉で要約・復唱し、認識のズレを防ぐ。

2.4. 適切な言葉選び

「レビュー」という言葉を安易に使わず、「すり合わせ」「認識合わせ」など、目的が明確な言葉を選ぶ。

2.5. 会議の準備

レビューや打ち合わせの際は、事前にアジェンダを箇条書きで良いので用意しておく。

2.6. コミュニケーションの効率化

3. スライド構成とリード文

3.1. リード文から着手

スライド作成は、必ずそのスライドで最も伝えたいことを要約した「リード文」から書き始める。

3.2. 具体的なリード文

リード文だけでスライドの概要が理解できるほど具体的に記述する。「下記に示す」「以下の通り」といった表現は避ける。例外として、サマリスライド等で詳細を本文で読んでほしい場合は「以下の通り整理しました」といった表現も許容されるが、最終手段と心得る。

3.3. リード文の文字数

最初から文字数を気にせず、まずは内容をしっかり書き、後から推敲する。

3.4. 内容変更時の見直し

スライドのコンテンツを修正・変更した場合は、必ずリード文も内容に合わせて修正する。

3.5. PowerPointの基本

PowerPointで資料を作成する場合、どのようなスライドでも必ずリード文を入れる。

4. デザイン・レイアウト

4.1. 配色

4.2. フォントサイズ

12pt未満のフォントは絶対に使用しない。

4.3. オブジェクトの配置

図形やテキストボックスは、「配置」機能を使い正確に整列させる。

4.4. ガイドラインの遵守

スライドマスターで定められたガイドラインからはみ出さない。

4.5. 箇条書き

余計な行間やインデントが入っていないか確認する。

4.6. グラフ

積み上げ棒グラフは、項目数が多くても見やすい横向きを基本とする。

4.7. 記号

「● (マル)」ではなく、「✓ (チェックマーク)」を使用する。

4.8. グレーアウト

情報をグレーアウトする際は、ノイズとなる不要な数値なども削除する。

5. 図表・数値・引用

5.1. 数値の整合性

グラフや表内の合計値と各項目の数値が一致しているかを確認する。

5.2. 表の採番

表には原則として番号を振り、本文や他の図から参照できるようにする。

5.3. 表のヘッダー

表の列名を区切る縦線は入れない。

5.4. ページ番号

資料全体のページ番号が正しく振られているか、通しで確認する。

5.5. キャプチャ画像

スクリーンショットを貼り付ける際は、それが何の画面かわかるようにファイル名なども併記する。

6. 作成プロセスと最終確認

6.1. 作業環境

共有サーバー上のファイルを直接編集せず、必ずローカルにコピーして作業する。原本の破損リスクを避ける。

6.2. 進捗の可視化

作業中のスライドは、第三者が見ても進捗状況(未着手、意図的に保留など)がわかるようにメモを残す。

6.3. 指示の反映

資料作成の指示で言及された内容は、基本的に全て資料に反映させる。独自のアイデアは「ver.2」として別途提案する。

6.4. リスト整理の記録

複数のリストを整理・統合する際は、どの項目がどこに対応するのかを必ずメモしておく。

6.5. 資料の流用

6.6. 最終チェック