基本情報処理技術者試験のすすめ
作成日時:2023-02-12
更新日時:2023-02-12
要約
- 基本情報技術者試験はITに関する基礎の基礎的な知識を体系的に学ぶことができるのでおすすめ。
- 受けろ。
1.私の学習および資格試験に関する考え
1-1.資格試験は知識を得るための「手段」であって「目的」ではない
- 受かることを目的とするな。
- 過程で得られた知識こそが重要である。
- 知識を得られるのであるならば何でもいい。
- 合格/不合格どっちでもいい。※
- 試験を受けてもいいし受けなくてもいい。
※電気工事士みたいに資格が無ければ仕事ができないものは除く。
1-2.資格試験は「不知の自覚」を促す
- 不知の自覚(無知の知)
- 自分が何を知らないかを自覚すること。
- 私のここ数年の学習のテーマとなっている思想。
- 「技術の存在を片っ端から認知する」というのが最近の私の勉強法。
- 存在を知らなければ詳細を知ることは発生しえない。
- 例えば「Jamstack」という技術の存在を知らない人間が「Jamstack」に関する知識を得ることはない。
- 技術の存在を知らなければネットで検索できない。
- 名前を知ることでその存在を認識する
- 存在さえ知っておけば後でいくらでも深堀りが可能となる。
- 存在を知らなければ詳細を知ることは発生しえない。
- 不知の自覚は新しい知識を増やす取っ掛かりとなる
- 資格試験は不知の自覚を促す。
- さまざまな未知の技術が体系的に含まれているから。
1-3.情報処理技術者試験は「不知の自覚」を促す良い教材である
- 資格試験の中でも効率的に「不知の自覚」を促すのがIPAの情報処理技術者試験だと個人的に思っている。
- 何故ならば試験範囲が「体系的かつ広く、適度に浅い」ため。
2.上記を踏まえたうえで「基本情報処理技術者試験」とは
- IT未経験者に対し、基礎の基礎的な技術に関する「不知の自覚」を促す良い教材。
- “自分が知らない分野/技術”を広範囲に知ることができる。
- そこで興味を持った分野/技術があればそれらに関して深く勉強していけばいい。
- ゲームで実績を解放したらそれに紐づく新しい実績が解放可能状態になるが如く。
3.基本情報処理技術者試験不要論に関して
ネットで基本情報処理技術者試験に関して検索すると「不要」とか「いらない」とか出てくる。
それらに関する私の感想。
3-1.知識の呪い
- 不要論を唱えている人は「知識の呪い」に罹っている可能性がある。
- 簡単に言えば「自分の知っていることは相手も知っている」と思い込む認知バイアス。
- もしくは自分がその知識を得るのに苦労したことを忘れている状態。
- ベテランに「基本情報は役に立たない。知っていて当たり前」と言われても「それはあなたが何年もエンジニアをやっていて、基本情報レベルのスキルを既に持っているからではないのか。」と考えてしまう。
- 高校生が九九のテストを批判するが如し。
- 勉強は不要だろうし、満点を取るのは当たり前のことである。
- 故に役に立たないし、必要もない。
- では未経験または新卒にとっての基本情報はどうなのか。
- 小学2年生で初めて九九を学ぶが如し。
- 新しい概念に触れるきっかけであるし、満点を取ったら褒められるべきことである。
- 九九と言う概念から割り算、分数、面積…など新しい概念を学んでいくので重要なテストである。
- 特に理由が無かったり、「知っていて当たり前」的な理由で不要論を唱えている場合は信じなくていい。
- 不要かどうかは受けてみないと分からんでしょ。
3-2.結果だけを見ている
- 不要論の内容を見ると、だいたい過程じゃなくて結果を見ている。
- 「外資企業では評価が低い」とか「希少性が無い」など、“資格”という結果にだけフォーカスしている。
- 確かにその通りだが、前述の通り私は過程を重視している。
- そのため、結果のみを見て不要と断定するのは違うと思われる。
4.良くも悪くも「基本」情報
- 正直「業務に役に立つか」っていうと微妙。
- 業務に役立つ知識が欲しいなら業務で使っているツールの公式マニュアルとかを熟読しといたほうがいいよ。
- プログラム言語の文法さえ知れば、裏側で何が起こっているか知らなくてもコードは書けるし。
- 基本情報レベルの知識の欠如で致命的なバグを出している現場は見たことがあるけれども。
- でも基本情報レベルの知識はあった方がよい。
- 基本を理解してれば応用的技術の理解も容易になるだろうし。
- 「これ進研ゼ○でやったところだ」みたいに「これ基本情報でやったところだ」と叫ぶ日がいつか来る。
5.まとめ
- 基本情報技術者試験はITに関する基礎の基礎的な知識を体系的に学ぶことができるのでおすすめ。
- どのような人が受けるべきかを考えるなら下記の感じか。
- 受けなくてもいい人
- 基礎的な知識を既に身に付けているという自信がある人
- エンジニアの経験が数年ある人
- 何かしら別の勉強をしている人
- 受けてみたらいい人
- 基礎的な知識を既に身に付けているという自信が無い人
- 未経験または新卒
- 特に勉強したいものが無い人
- 何を勉強していいか分からない人
- 受けなくてもいい人
特にやることが無いなら受ければいい。
受かったら会社から祝い金貰えるぞ。
別に情報技術者試験でなくともよいのでは。
別にテーマがあるならそれをやるべき。