はじめに認知ありき
作成日時:2025-11-01
更新日時:2025-11-01
概要
ナレッジマネジメントについて考えたことを時系列で記載したもの。
特にまとまってはいない。
各章の概要
- ナレッジマネジメントに関して
- 自社にナレッジマネジメントの重要性を説くために書いた文章。
- 私のナレッジマネジメントに関する思想が書かれてある。
- Y理論と正当化
- 以前から人を動かすには正当化すべき理由を与えればいいと考えていた。
- その後、Y理論を知り、調べたときに書いたメモ。
- コンテキスト
- 1と2について考えていたら、システムエンジニアの各作業におけるベストプラクティスには、総じてコンテキストの共有が含まれていることに気づいたときのメモ
- 認知
- 1から3を合わせて考えてみた結果、“概念の認知”の重要性を再確認したときのメモ
1.ナレッジマネジメントに関して
組織内において適切に情報を共有する体制を作りたい。
人間が何かしらのアクションを行う場合、アクション対象の認知が前提条件となる。
概念を認知しなければ、その概念に対するアクションを行うことは無い。
アクションは情報ありきである。
会社の思想、単価向上のテクニック、実装のベストプラクティス、顧客との良い付き合い方、etc。
これらの情報が共有されない、つまり概念を認知しないならば、社員がこれらの概念に沿った行動をすることは無い。
各個人が自主的に学習をすれば概念を認知できるが、それは個人に閉じており、組織としては何もナレッジが蓄積されない。
属人化の温床となりうるし、その個人が退職した場合、組織には何も残らない。
各個人の努力に頼るのではなく、組織側から概念を認知させる体制が必要だと考える。
個人の努力と組織体制の相乗効果により、スキルを向上させる。
以前「社内で倫理研修をしたらいい」と提案をしたところ「押しつけになってしまう」という回答が来たが、押しつける気は一切ない。
現時点においては、「情報を提供をすること」だけを目的としている。
概念を認知してアクションを起こすか否かは、各社員の判断に委ねる。
(→ワード:野中郁次郎, SECIモデル, 暗黙知, 形式知)
概念を認知しなければ、その概念に対するアクションを行うことは無い。
「概念を認知しているか否か」
これが重要であり、まずは認知を促す体制づくりを行わなければならないと考える。
2.Y理論と正当化
人を動かすには「正当化できるもの」を与えることが重要だと考えた。(→マインドコントロール)
「正当化できるもの」は”理由”だったり、“背景”だったり、“メリット”だったりする。
“なぜ”を提示する。
この考えはY理論と接続できそう。
3.コンテキスト
システムエンジニアの各作業におけるベストプラクティスには、総じてコンテキストの共有が含まれていることに気づいた。
システムエンジニアの仕事において、
PBIに”顧客の/機能が必要となった”背景を書く。
ADRに”なぜこう構築するか”という背景を書く。
設計書に”なぜこう設計したか”という背景を書く。
コメントに”なぜこう実装したか”という背景を書く。
LLMに対し、適切な回答を得るために”コンテキスト”を記載する。
顧客と合意形成をするために、互いの背景を伝える。
人を納得させるために背景を伝える。
人を動かすために正当化できるものを与える。
「コンテキストの提供」という行動こそが、仕事を円滑に進めるための必要条件の気がしてきた。
4.認知
コンテキストも情報である。
なんだかんだ書いてきたが、情報の共有(ナレッジマネジメント)と認知こそが仕事において重要ではないか。
福音書じゃないが、仕事は「はじめに認知ありき」だと感じた。
背景を認知する。
概念を認知する。
背景を知らなければ、適切な行動を起こせない。
概念を知らなければ、行動すら起こせない。
情報は組織の血液や空気であり、それなくして改善は成しえない。